しめ縄を綯い終え、余った藁で自宅玄関用のしめ飾りを綯いました。
カンツバキ、ナンテン、センリョウは、剪定作業で残しておいた枝を再利用しています。
庭仕事の延長線上にある、ささやかな年末の仕事です。
植木屋という仕事をしていると、藁に触れる機会は意外と多く、根巻きや幹巻き、冬囲い、わらぼっち。
寒さや乾燥から樹木を守るため、日本の庭づくりでは古くから藁が活用されてきました。
自然素材でありながら機能性に優れ、役目を終えれば土へ還るといった循環の美しさは、日本の造園文化そのものだと感じます。
しめ飾りもまた、同じ精神の上に成り立っています。
しめ縄・しめ飾りの由来は、神域と現世を分け、災いを防ぎ、清浄な場所であることを示すためのものとされています。
新年に歳神様をお迎えする目印として玄関に掛けることで、家内安全や無病息災、五穀豊穣を願う。そこには「新しい年を、清らかな気持ちで迎える」という日本人の祈りが込められています。
藁を綯いながら改めて感じるのは、「本当に捨てるところなく使う」という考え方です。
剪定枝も、藁も、見方を変えればすべてが素材になります。便利さの裏で、簡単に捨ててしまうものが多い今だからこそ、自然の恵みを余すことなく活かす姿勢は、庭仕事を通じて学ばせてもらっている大切な教えだと思います。
「足るを知る者は富む」
この言葉のように、すでに手元にあるものに目を向け、工夫し、丁寧に使い切る。
その積み重ねが、庭にも暮らしにも豊かさをもたらしてくれるのではないでしょうか。
本年も、庭や光葉の仕事を通じて多くのご縁をいただき、誠にありがとうございました。
皆様の庭が、日々の暮らしに静かな喜びと安らぎを与えてくれる存在であり続けるよう、来年も一つひとつの仕事に真摯に向き合ってまいります。
どうぞ良い年末年始をお迎えいただき、新しい年も、庭とともに健やかな時間を重ねていきましょう。




